全国少年警察ボランティア協会

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広島県
2019.08.02

豪雨災害を乗り越え、非行を生まない社会づくり

豪雨災害を乗り越え、非行を生まない社会づくり

広島県少年補導協助員連絡協議会連合会(木戸経康会長)は、平成30年7月の豪雨災害により居場所を失った児童に対して、学習支援やレクリエーション等の居場所づくり活動を実施した。

甚大な被害を受けた呉市天応地区の天応小学校は被災以降災害復旧拠点としていたことから、同校の児童は学習と遊ぶ場所を失い生活は非日常化していた。同地区の避難場所を巡り被災者の心のケアと意見要望等を聴取していた広島県警特別生活安全部「メイプル隊」に児童の保護者から「子どもが自宅でふさぎ込むことが多くなった。」という声が寄せられた。そこで、同地区を管轄する呉警察署及び少年補導協助員が協力して「小さな遊び場」を企画し、「学習支援」や「遊び」等の活動を通じて児童のストレス反応を軽減するとともに自己肯定感や規範意識の向上を図ることで、被災による立ち直り支援を推進したものである。実施は、第1期として平成30年8月に、地元の自治会館や神社において3回、第2期として11月から12月にかけて呉ポートピアパークにおいて4回実施し、児童・生徒延べ124名が参加し、少年補導協助員延べ58名、大学生ボランティア延べ6名、警察関係者延べ13名が協力した。活動内容は、持参した学習教材や支援者が準備したプリントを使用した学習支援、少年補導協助員が中心となり、屋内でマグネットづくり等の手芸やカードゲーム、屋外では鬼ごっこ、シャボン玉、水鉄砲等のレクリエーション活動、更に児童らの保護者の提案で、災害ボランティア、全国の支援物資供給団や警察官等災害現場で働く職員等に対する感謝のハガキや寄せ書きを作成し、模造紙に張り合わせ、ボランティアが集まる天応まちづくりセンターに掲示した。

参加した児童からは、「外に出てすっきりする機会ができて良かった。とても楽しかった。」「なかなか会えない友達と一緒に勉強や遊ぶことができて楽しかった。」等の感想が寄せられ、保護者からも「子どもが楽しかったと喜んでいた。おかげでようやく夏休みらしい体験が出来た。遊ぶ雰囲気ではなかったのでありがたかった。」と謝辞が寄せられ、活動の反響は大きく、「非行を生まない社会づくり」の機運の高まりが認められた。